【計画倒産?】スカイカーシェアの事業停止についての所感【事業投資・共同オーナー系は絶対ダメ】

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先日、筆者の元に複数の方からこんな情報提供がありました。
「スカイカーシェアという高級車カーシェアリングサービスを提供する会社が事業停止となり、
知人が数百万円ローンだけ残って大変なことになっている」
実はスカイカーシェア という会社自体は初耳だったのですが、
ほんの少しだけ情報を聞くと、「ああ、あのスキームか」というほど典型的なパターンでした。
今回は、スカイカーシェア について書きます。
なぜスカイカーシェアに出資をしてしまったのか、
どうすれば巻き込まれずに済んだのか、
今後似たような案件が出たときに、みなさんが同じ轍を踏まないように注意喚起していきたいと思います。
※ちなみに本件はあくまでも「事業停止」で世間で騒がれているものであり、「詐欺」として扱われているものではありません。カーシェアリングサービス事業の運営が下手で、経営力0だったという事実なだけです。そしてそれに付随して、車のオーナーさん達が「結果として」ローンを背負って、かつ車もまだ手元に戻ってきていない騒動です。
ですのでこの記事は、詐欺であることを主張するものではなく、あくまでも「なぜこんな儲かるはずもない危うい事業に、一般の人がホイホイと金を出してしまうのか」に焦点を当てて言及していくことが目的です。
ラジオ版はこちら
- 1. スカイカーシェアの高級車カーシェアリングサービスの概要
- 2. コロナを理由とした業績悪化に疑問
- 3. カーシェアリングサービスは、車が集まれば集まるほど苦しくなる事業
- 4. 不動産投資と同じような感覚と思うのは大きな間違い
- 5. 詐欺を立件するのは相当難しい
- 6. 会社にお金を預けた時点で自分のコントロールできないお金となる
- 7. 口車に乗せられずに、契約内容で吟味すること
- 8. 一般人が事業投資なんて100年早い
- 9. 人間関係の整理整頓をしっかりしよう!
- 10. まだ破綻していないだけかも?共同オーナー系の出資はとても危険
- 11. 「どうでもいいから金返せ」と思う人はまた同じことを繰り返す
- 12. まとめ
スカイカーシェアの高級車カーシェアリングサービスの概要

オーナーを募って、高級車を購入して、それを高利回りで配当を得ませんか?というもの。
月利5%という高配当です。
1年経てば月利60%、しかも、購入時に数十万円のキャッシュバックもありという、どう考えても破綻まっしぐらなプランです。
目先の利益にくらむ人は、こういう「架空の条件」をちらつかせれば一発でサインします。
しかも、手持ち0円でカーローンを組めるから、カーローンの返済は、
月に5%の配当をもらえるからそれを返済に当てればOKという発想。
不動産投資みたいな感覚ですね(これが大きな間違い)。
そして車はスカイカーシェアに預け、それを会社が運営(カーシェアリング)するという仕組みのようです。
※あくまでも読者の方から聞いた情報ですので、事実と食い違うところがあったらすみません。
コロナを理由とした業績悪化に疑問
スカイカーシェアは、コロナを理由とした資金繰り悪化を背景とし、配当をストップしたとのこと。
ここで疑問が浮かびます。
そもそも、コロナをきっかけとし、最初は出歩くこと自体鈍化こそしましたが、途中からは車への需要が高まっています。
理由は、コロナ感染防止のため、電車などを使わずに車への需要が高まったからです。
DeNAが運営している個人間カーシェアサービス「Anyca」は、実はコロナ禍で業績が良くなっています。
なのでコロナを理由に事業停止とするのはちょっと無理があります。
カーシェアリングサービスは、車が集まれば集まるほど苦しくなる事業
カーシェアリングサービスの重大な欠点をあげます。
それは、多くの出資者が出てきて、台数が増えれば触れるほど、それを捌く必要があるということです。
つまり、毎月オーナー様に5%の配当を出さないといけないので、どんどん増える車を、どんどん人に貸し続けなければなりません。
台数が増えたからといって、その分、車を借りにくる人が増えると言ったらそうではありません。
金(車)だけ集まって、運用先(客)がないと事業は回りません。
しかも、月に5%の配当を出し続けなければならないというのだから、そもそも成り立つわけがありません。
これでいけるという計算で経営をしていたとしたら、その事業計画はとてもではありませんが、銀行融資は受けられませんね。
こっぴどく叱られてやり直しです。
だからこそ、個人からオーナーを募っているのでしょうが。。。
※本件はあくまでも事業停止という部類になるため、詐欺という扱いで報道されている訳ではありません。
不動産投資と同じような感覚と思うのは大きな間違い
きっと、これを勧誘する人の誘い文句はこうでしょう。
「元手0円でカーシェアオーナーになって、毎月の配当からローン返済して、お釣りが来るんだよ!」
「これってプチ不動産投資みたいなもんじゃない?」
「手間もかからないし、サラリーマンにとって最高の投資だよ!」
どうでしょうか。恐らく当たってるんじゃないかなと思います。
不動産投資って、物件に価値があって、それを貸し出すことでいくらの収益が生めるかということに対して銀行が融資する金額を決定します。
一方で本件は、車が欲しい個人に銀行が融資をするだけです。
銀行は車が収益を生むかどうかを見ている訳ではありませんし、ましてやそういう使われ方をするなんて知らなかったはずです。
融資する側の銀行が正当な融資かどうかを見ているか否かでも
不動産投資と本件のスキームとでは大きな差があります。
つまり不動産よりもリスクがバリ高です。
詐欺を立件するのは相当難しい

今回の騒動は別にして、
詐欺師は詐欺にならないギリギリのラインを攻めてきます。
一生懸命頑張ったんだけど、
事業がうまくいきませんでした( T_T)
これで終了です。
誰も文句を言うことは出来ません。
泣き寝入りです。
ぶっちゃけ、仕掛ける人間も悪いですが、ホイホイと参加する人も悪いです。頭が。
過去の筆者もそうでした。
だいぶ頭が悪かったのと、悪いことをする人なんていないという性善説で生きていました。
計画倒産かどうか、は経営者とその近しい関係者にしかわかりません。
なので、計画倒産してお金を逃して何か悪いことをしている、という指摘はあくまでも推測の域を超えず、残念な目にあっているオーナー達の恨みつらみとしか扱われません。
つまり、事業に投資するということはそういうことです。
事業を運営する経営者の意思ひとつでどうにでもできるということです。
そして、それを立件することは非常に難しいです。
会社にお金を預けた時点で自分のコントロールできないお金となる
では、今回のようなスカイカーシェアのような残念な事業に巻き込まれた人たちは、
一体何がいけなかったのでしょうか?
それは、自分のコントロール下にない所に自分の財産を預けたことです。
今回の場合は車を預けて運用を任せてしまったことが原因です。
仮に、自分でホームページを作って、たった1台でカーシェアを運用したらどうでしょうか?
自分が使うときは高級外車に乗れて、使わないときは人に貸し出せる。
自分の手元でコントロールができるため、自己責任で運営(集客、返済)が出来ますよね。
だけど、会社にぶん投げて、任せっきりにしてしまうと、ただただ指を咥えて会社が頑張ってくれるのを願うしかありません。
オーナーとは聞こえの良い言葉なだけであって、実態は会社に車を買わされて、人質に取られている状態です。
運用の鉄則は絶対的にあります。
・人に預けない
・会社に預けない
・自分の口座(手元)で運用をする
たったこれだけです。
これだけ最低限守ればいいのにも関わらず、本件ではこれが守られていませんよね。
だから、いざという時にオーナーが右往左往する訳です。
経営者がどうするかで全ての命運が決まってしまいますからね。
口車に乗せられずに、契約内容で吟味すること
口ではいくらでも上手いことが言えます。
「お客様の車は弊社が1台1台大切にお預かりし、メンテナンスもしっかりし、多くの人に喜んでもらえるようにカーシェアして参ります。」
スリーピースのスーツをバシッと着こなした爽やかイケメンに言われたらどうでしょう?
誰でも信じてしまいそうになりますよね。
ですが、大事なのは運用の中身です。
前述した通り、カーシェアリング事業は、在庫台数が増えれば増えるほど運営が厳しくなります。
勧誘してくる人が信用できそうだから、という理由では絶対にやってはいけませんよ。
一般人が事業投資なんて100年早い
なぜ一般人にこんな事業投資の話が来るのでしょうか?
普通に考えてみれば、高級カーシェアリング事業が儲かるなら、資本が莫大にある会社が絶対にやっています。
前述したDeNAはすでにSOMPOホールディングス(保険会社)と組んで、
個人間カーシェアマッチングサービス「Anyca」をリリースし、高級車を気軽に楽しめるサービスを提供しています。
月に5%もオーナーが儲かるなら、大企業がこぞって参入するはずです。
なぜしないのでしょうか?
採算が取れないことが分かっているからです。
だからDeNAだって、あくまでも「個人の車のマッチングサービス」とした在庫を持たないビジネスをしているわけです。
前澤社長あたりが事業投資をするなら分かります。
堀江さんのロケット事業にドカンと事業投資、これなら分かりますよね。
いわゆるエンジェル投資家です。
失敗しても「まあいいか」で済ませることが出来る世界の人たちです。
一般人が借金をしてまで、人の事業にお金を投じる?
今回のカーシェアリングオーナーはそれと一緒です。
失敗しても「まあいいか」で済ませることが出来ますか?
出来ませんよね?
つまり、そのようなステージにいる人でないにも関わらず、なぜか投資家気分でやっちゃう人が後を絶ちません。
個人投資家(笑)
を名乗ってSNSで偉そうにして金をかき集めているビジネス系インフルエンサー達の悪い影響が出ています。
錯覚してしまって、
「自分でも投資家になれるんだ」と勘違いをしてしまいます。
自称投資家には十分に気をつけましょう。
そして、まず一般人が投資すべき対象は「自分自身」です。
自分にお金を使って、賢くなって、スキル身につけて、良い人脈に恵まれることをした方が、
人生の利回りが100倍上がりますよ。
人間関係の整理整頓をしっかりしよう!
スカイカーシェアに参加してしまって悲しい思いをしている方は、
どうしてスカイカーシェアの話を知っていたのでしょう?
大体は、
・SNSできらびやかな生活をアピールしている自称投資家を見つけてみるみる惚れ込んでいった。
・イベントや飲み会で知り合った知人から勧められた。
・友人から勧められた。
このどれかです。
そもそも、スカイカーシェア という話が耳に入ってこなければ、目にすることがなければ、
今回の騒動とは無縁だったはずです。
つまり、そういう話が近くでうごめく環境に身を置いてしまっているということに危機感を感じてください。
知人は速攻で距離を取る、ブロックしましょう。
古くからの友人で救いたいなら、あなた自身がしっかりと学び、全力で説得しましょう。
筆者もカモ時代だった頃は、こういった話がすぐに耳に入って来てたかもしれません。
ですが今は、騒動になった後に読者の方から「今こういうこと起きていますよ」と教えてもらって初めて知るレベルです。
これは、情報に疎くなったというわけではないですし、アンテナを張らなくなった訳でもありません。
無益な情報が入らなくなった、質の悪い人脈が居なくなったことを意味します。
これは割とスピリチュアルな法則で恐縮ですが、誰かと付き合いを辞めると新しい人との付き合いが始まります。
その人とのつき合う時間を辞めれば、その時間は空きますから、確かに新しい人との時間が増える可能性は十分にありますよね。
こうやって少しずつでも自分の周りを変えていくことが必要です。
まだ破綻していないだけかも?共同オーナー系の出資はとても危険
世の中にはまだまだ似たようなスキームがあります。
共同オーナー系の出資話です。
共同で繁殖母牛に出資して、毎年生まれる子牛を売って利益を得るというスキームで共同出資を募っていた安愚楽牧場。
結果、破綻し、被害総額4207億円が発生しました。
2015年あたり?は、
次亜塩素酸を利用した空気浄化作用のジアミストという物を商材にした共同オーナーの出資話がありました。
Soft-Exという会社が運営し、出資者にお金が払われずに集団訴訟が起きています。
ここの会社は、集団訴訟されたことや、それを先導した法律事務所のせいにして、
風評被害で売り上げが低下したと主張し闘っていました。
2020年に起こった、ジャパンライフ 経営者の逮捕。桜を見る会でも物議を醸しましたね。
こちらもレンタルオーナー制度を採用し、年6%の利益が得られるという仕組みを使っていました。
結果、2100億円の巨額詐欺事件となりました。
まだ破綻していないだけで、共同オーナー系の出資話はいつ飛ぶか分かりません。
それは、経営者にしか分かりません。
共同オーナーっていう時点でおかしくて、本当に儲かるなら自分の出資だけでやります。
金が足りないなら、企業自身が銀行で融資を受けるはずです。
なぜ銀行で融資を受けないのでしょうか?
受けられないからです。
誰かのお金を頼りにしているってことは、採算がもともと取れないか、
その事業が儲かる自信がないのか、リスクヘッジしたいのか、人から騙し取る目的なのか、のどれかです。
いずれにしてもロクな理由でないことは確かです。
ですので、共同オーナーというキーワードが聞こえた時点で身構えて正解です。
仕組みは同じでも、商材をその時々のトレンドに合わせてコロコロと変えて来ます。
気をつけましょう。
「どうでもいいから金返せ」と思う人はまた同じことを繰り返す

本件の騒動に巻き込まれたオーナーはどういう考えや言動をするでしょうか?
出資者から言わせてみれば、たった一言に尽きるのではないでしょうか?
「どうでもいいから金返せ」
と思うことでしょう。
当時カモだった私も同じことを思っていたのでよく分かります。
ですが考えてください。
本当は、どうでも良くなくて、自分自身にしっかりと分別できる判断力が備わっていれば、
そもそもこういった残念な事業をする会社にお金を出資しなくても済んだのではないのですか?
「高い勉強代だったな、、、自分がバカだった」と大いに思うべきです。
痛みが伴わないと学ばない性格だったということが分かったのはひとつの収穫であり、
自分は大したことのない人間だと自覚できる機会でもあります。
今はどうやら、ツイッターで前澤社長に「詐欺にあったから助けてください!」と救済を依頼している方もいるようです。
気持ちはわかりますが、この言動は非常に危険です。二次被害に繋がります。
「救済しますよ^^」
と近づいて更なる詐欺に落とし込む連中もいます。
前澤社長の偽アカウントが複数出来て、詐欺に発展しているくらいですからね。
前澤社長のお金配り企画に参加している人は、狙われていると思っておいたほうがいいですよ。
どこまで行っても自分が変わらなければ、同じ被害にあってしまうのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「【計画倒産?】スカイカーシェアの事業停止についての所感【事業投資・共同オーナー系は絶対ダメ】」と題して、オーナービジネスについて書きました。
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ
と言われるように、今回巻き込まれた方は、愚者です。
これは包み隠し用のない事実です。
昔の筆者もそうでした。
そして、賢い人は、過去の似たような事件や騒動を、ネットや記憶から呼び起こし、比較し、リスクを回避できます。
こういう賢者はあまり多くはいません。大体の方が愚者です。
愚者であることを恥じるのではなく、
まずは愚者であることを認め、
それから賢者になろうとすることが大切です。
お金を失うのですから、当然落ち込むとは思いますが、
結局いつかは自分の足で立ち上がるしかありません。
誰かが手を差し伸べて助けてくれる、なんてことはあまり期待しないことです。
意外と自分の足で立ち上がれるものですよ。そして前よりも強靭になっているはずです。
それは少なくとも筆者の過去の経験から断言できます。
経験を無駄にせずにどう活かすかを考えて、前向きに生きていきましょう。
命を絶つことのほどでもありません。
所詮お金です。自己破産や任意整理すれば社会的差別を受けることもなく、普通に暮らせます。
それでは最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
※ちなみに本件はあくまでも「事業停止」で世間で騒がれているものであり、「詐欺」として扱われているものではありません。カーシェアリングサービス事業の運営が下手で、経営力0だったという事実なだけです。そしてそれに付随して、車のオーナーさん達が「結果として」ローンを背負って、かつ車もまだ手元に戻ってきていない騒動です。ですのでこの記事は、詐欺であることを主張するものではなく、あくまでも「なぜこんな儲かるはずもない危うい事業に、一般の人がホイホイと金を出してしまうのか」に焦点を当てて言及していくことが目的です。